東京府美術館(現在の東京都美術館)で、第1回国風盆栽展が開かれたのは、昭和9年(1934)3月でした。主催したのは、のちに貴族院議長となる松平頼寿伯爵を初代会長に迎えて設立された国風盆栽会です。「盆栽は季節を楽しむもの、春秋の開催が好ましい」との彫刻家・朝倉文夫先生の助言により、戦前は春秋2回の開催でした。国風(こくふう)とは、その国特有の風習、文化(広辞宛)という意で、盆栽を我が国固有の文化、芸術としてとらえ、第1回展以来盆栽展名に用いているのです。
第二次大戦をはさんで3年間、中断を余儀なくされましたが、昭和22年にこの美術館で再開、長きにわたった戦争で打ちひしがれた人々の心を癒し、ようやく平和の戻った安堵感と喜びを伝えたのでした。
昭和40年(1965)、盆栽芸術の向上と普及発展をはかり、日本文化の進展に寄与しようと国風盆栽会を母体とした社団法人日本盆栽協会が、初代会長に吉田茂・元首相を迎えて設立されました。協会の設立に伴い国風盆栽会は解散し以後、日本盆栽協会が縦承し、日本最古の歴史を有する国風盆栽展の伝統を守っております。本展は、日本で最もレベルと格調の高い盆栽展として、海外でも広く知られております。
◇会期 | 平成25年2月5日(火曜日)から2月12日(火曜日)午前9時30分から午後5時30分 (入場は午後5時までにお願いします) 休館日はありません。 |
◇会場 | 東京都美術館 東京都台東区上野公園 |
◇入場料 | 1000円(団体割引は20名以上700円、中学生以上の学生500円) 日本盆栽協会会員およびレディースクラブ会員は、会員証で入場できます。 障害者手帳をお持ちの方は無料で入場できます。 |
◇主催 | 一般社団法人 日本盆栽協会 |
◇後援 | 文化庁、東京都、NHK (予定) |