佐賀県の県木県花はクスノキとクスノキ
佐賀の花 <クスノキ>
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クスノキ(クスノキ科)は佐賀県の県花であり県木でもあります。佐賀県とクスノキの結びつきは古来から強く、そのたくましく天に向かって伸びる様に人々は肥前武士の剛健さを重ねてきました。
『肥前国風土記』には興味深い記録も残っており、それによると日本武尊が佐嘉の郡の条に生える1本のクスノキの壮大さを見て、この地を「栄の国」と評したのだそうです。これが今の佐賀であると伝えられています。
佐賀には昔からクスノキの大木が至る所にあったのでしょう。
佐賀の木 <クスノキ>
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クスノキは常緑高木で、樹木の中でも特に寿命が長いことで知られています。植生は本州から四国、九州と広く、もとは中国大陸から渡ってきたのだそうです。
特徴として、比較的あたたかい地域を好むことが挙げられます。高さは通常20m程ですが、中には30~40mにまで成長するものもあるようです。樹皮は暗い褐色で、縦に割れ目が入っています。現在は建築材や樟脳に用いられることが多いですが、飛鳥時代の頃は仏像づくりに使用されていました。
新芽は4月頃に見ることが出来ます。若葉は明るい黄緑をしており、その鮮やかさが人々の目を惹き付けます。葉の形は卵形で先が少々尖っているのが特徴です。葉をちぎると樟脳の香りがします。またクスノキは常緑樹ですが、秋になると古くなった葉が落葉します。
その際、葉が緑色から鮮やかな赤色に姿を変える様がとても印象的です。クスノキの数ある魅力の中の重要な1つであると言っていいでしょう。
花を咲かせるのは毎年5~6月頃です。黄白色ですが1cmに満たないほどの大きさなので、肉眼で1つ1つの花を確認するのは難しいかもしれません。また10~11月頃になると枝先に黒い実をつけます。小鳥たちは好んでこれを食べ、クスノキの種をはるか遠くへと運んでいってくれるのです。
佐賀県にはあちこちにクスノキの老樹、大木が存在しています。特に佐賀市の西南にある通称「川古の大楠」は幹の周りが16mを超えており、全国有数の巨木です。
大きく広がった葉の間からこぼれる光は、訪れた人々をそっと包み込みます。クスノキは佐賀県にとって今も昔もなくてはならない存在なのです。
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