剪定に盆栽鋏は欠かせない道具です。
はさみ自体を使ったことのない人はいないと思いますが、はさみについて知らずに使っている人はけっこういそうです。
なので今日はハサミの豆知識的なことをお話します。
あなたがこれから使うハサミは盆栽を、樹を切るハサミです。
扱いが悪く、切れ味が鈍ったりすると、傷の治りが遅くなり枝枯れをおこすなど影響が出てしまいます。
職人が作るハサミはずっと使える一生ものなのでぜひこれからお話する扱いに気をつけてみてください。
まず、あたりまえなのですが、落としたり乱暴な扱いをしてはいけません。
左右の刃を繋ぐ部分がけっこう繊細です。
ここがくるうと刃を開いたり閉じたりするときに、こすれかたによっては刃がダメになってしまいます。
切るものをはさまずに刃を開閉する空切りもできるだけしないようにします。ツガイの部分がくるっていなくてもこれだけで刃が痛みます。
樹を切ったあとは、樹の樹液がかならずハサミにつきます。濡れていたらハサミを拭いたりすると思いますが、樹液は見えなかったりしますので、使用後は濡れていなくても必ず拭き取ります。
たまにつがいのネジの部分や刃に油をさすと動きがなめらかになって刃持ちがよくなります。
たったこれだけのことですが、ハサミがすごく長持ちするので、ぜひやってみてください。
ケアしていてもハサミの切れはどうしても悪くなってきますが、自分で砥石とかで研がないほうがよいです。
前述したとおり、ハサミは包丁と違って2枚の刃を交差させて使用しますので、交差したときの擦れ方で切れ味と刃持ちが決まります。
できるだけ刃物屋さんなど専門の人にお願いするようにしたいところです。
ここまでケアできたら後は正しい持ち方で使用しましょう。
ポイントは持ち手に輪があるハサミは人差し指を通さずに持ちます。
こうすることでハサミが安定して繊細で細かい動きや作業が可能になります。